ワインエキスパート概論06|酒精強化ワイン
ワインエキスパートの学習を進める中で、今回は酒精強化ワインについて学びました。
赤ワインや白ワインとは少し違い、ワインやブドウ果汁にブランデーを加えることで造られるワインです。
最初は少し複雑に感じましたが、整理してみると、ブランデーを入れるタイミングによって甘口にも辛口にも変わるところが大きなポイントだと分かりました。
この記事では、自分が学習した内容をもとに、酒精強化ワインの基本をシンプルにまとめます。
酒精強化ワインとは
酒精強化ワインとは、ワインやブドウ果汁にブランデーを加えたものです。
加えるブランデーのアルコール度数は高く、およそ77〜96%ほどあります。
そのため、完成したワインのアルコール度数は15〜22%ほどになります。
普通のワインよりアルコール度数が高いことが、まず大きな特徴です。
高温かつ海沿いの産地が有名な理由
酒精強化ワインの有名な産地は、高温で海沿いの地域に多いことも学びました。
理由のひとつは、アルコール度数を高めることでワインの保存性を高められるからです。
暑い地域ではワインの管理が難しくなるため、アルコール度数を高めることに意味がありました。
ただ、自分が今回学んで印象に残ったのは、これは単純に気候だけの話ではないということです。
歴史的には酒精強化ワインは世界の人々からの需要が高く、海沿いや水上交通でアクセスしやすい産地が発展していきました。
つまり、有名産地が海沿いに多いのは、気候だけではなく、流通しやすさや輸送のしやすさも大きく関係していると理解しました。
ブランデーを入れるタイミングで味わいが変わる
酒精強化ワインで特に重要だと感じたのが、ブランデーを入れるタイミングです。
アルコール発酵を行う酵母は、アルコール度数が15%以上になると働きを失います。
これを失活といいます。
つまり、どのタイミングでブランデーを入れるかによって、酵母が果汁の糖分をどこまで分解できるかが変わります。
その結果、甘口にも辛口にもなるわけです。
発酵前・発酵中に入れると甘口になる
ブランデーをアルコール発酵の前半や途中で加えると、酵母は糖分を食べ尽くす前に失活します。
すると、ブドウ由来の甘味が残るため、ワインは甘口になります。
このタイプの代表例として、自分は次の2つを学びました。
- ポルトガルのポート
- ポルトガルのマディラ
つまり発酵の途中で止めると、糖分が残りやすく甘口の酒精強化ワインになると整理できます。
発酵後に入れると辛口になりやすい
一方で、ブランデーをアルコール発酵が終わった後に加える場合は、酵母がすでに果汁の糖分を食べ尽くしています。
そのため、甘味はほとんど残らず、辛口のワインになりやすいです。
この代表例が、スペインのシェリーです。
ここはとても分かりやすくて、
- 途中で加えると甘口
- 発酵後に加えると辛口
という形で覚えると整理しやすいと感じました。
ただし、例外として、酒精強化ワインでも甘口に仕上がるものはあります。
そのため、まずは基本の考え方を押さえておくことが大切だと考えています。
今回の学習で押さえたポイント
今回の学習内容を自分なりに整理すると、ポイントは以下のとおりです。
- 酒精強化ワインは、ワインやブドウ果汁にブランデーを加えて造る
- 完成したワインのアルコール度数は15〜22%ほど
- 高温・海沿いの産地で有名なものが多い
- これは保存性だけでなく、海上交通や流通の歴史も関係している
- 発酵前や発酵中に加えると甘口
- 発酵後に加えると辛口になりやすい
まとめ
今回、酒精強化ワインを学んでみて、ただアルコール度数が高いワインというだけではなく、造るタイミングによって味わいが変わるワインだと分かりました。
特に印象に残ったのは、酵母が糖分を食べ切る前に止めるかどうかで、甘口か辛口かが大きく変わることです。
「いつブランデーを入れるか」
この視点で整理すると、かなり理解しやすくなると学びました。
以上、本日の学びでした。
参考文献:「ゼロからスタート! 紫貴あきのソムリエ試験1冊目の教科書」

